フリースペースまちかどカフェたまりば(運営:特定非営利活動法人オープンハウスこんぺいとう)

フリースペースまちかどカフェたまりば(運営:特定非営利活動法人オープンハウスこんぺいとう)

 

◇団体・施設の概要、活動について

法人としては小規模保育所や介護事業所、放課後等通所サービス事業を運営しており、本拠点は山形県からの委託事業でもある若者相談支援拠点設置運営事業を受託して運営しています。ただ、受託事業の予算が少なく、拠点の運営にあたっては法人の持ち出しも多く、今の予算規模では翌年度以降本拠点を維持していくのは難しいとも感じています。ひきこもり者の就労支援に関しては受託法人内で運営する介護や保育の事業所が受け皿となったり、高齢者の居場所を作るサポートやパソコンが得意な職員もいるので、そのようなことに興味があれば教えてもらったり、自団体で展開している事業が就労支援の受け皿となっています。地域の事業所との連携については毎週発行されるハローワークの求人情報を見て一緒に見学に行くことはあります。新庄市としてはひきこもり支援のプラットホームの設立には至っておらず、他の町村では生活困窮会議の会議体の中で「ひきこもりプラットホーム会議」を開催した事になっているが、困窮会議の情報の中に「引きこもりの議題」が上がっていない事から、行政からひきこもり支援に関する理解と協力を得るのが難しいのが実情です。ひきこもりの相談に関しては行政から繋いでいただくケースは少なく、保護者の方からの相談が入り口となっています。一方で、最上地域としては舟形町、金山町、最上町や昨年3月より戸沢村のような町村部で支援に積極的な自治体も一部あり、ご連絡頂く事もあります。支援対象者の発掘については、大きく広報はせずに口コミに頼っています。学校に対しての広報依頼は地域食堂の広報以外行っていただけないのが現状です。活動する最上地域の支援資源の少なさもあり、地域全体の課題でもあると感じています。最上地域では、生活困窮者に対する就労支援事業は他団体で受託・運営していますが、受け皿がそこしかないため利用者も多く、40歳以上の方であればそちらにリファーすることもあります。山形サポステより、年5回程度コミュニケーン講座・相談会を開催していただいていますが、年5回程度の来訪のため、ケースに対しての連携は難しいのが現状です。

◇ひきこもり者に対する支援メニューについて

相談はメール・電話、アウトリーチ、来所相談いずれにも対応しています。訪問支援は地域資源がないために団体独自、単独で行くケースがほとんどですが、舟形町、金山町、戸沢村では保健師の方と一緒に行くケースもあります。居場所の開設(月~金曜日の他に第1、3日曜日に開放)、ただし、最近は光熱費の節約に加え、訪問等も増えたため、水曜日は閉所し、アウトリーチの日としています。居場所は二階建てで他者とも交流できるスペースと他者と関わるのに不安が高い方が居場所として使える個室も二階にあります。居場所は現在、不登校状態にある学齢期の学生の利用はなく、義務教育後、進学せずに何処にも繋がらず引きこもってしまっている10代の方の利用が若干数、20、30代の若者の利用が多いです。

◇ひきこもり者支援を行う上での課題

  1. 行政との連携 行政の中でまず窓口を明確化し、立場を同じくして話せる人が欲しいです。縦割りでひきこもりに関する窓口が一本化されていなおらず、自殺対策等についても本拠点がネットワークとして入っているようではありますが、実際に動きのあるネットワークではありません。
  2. 障害者支援(精神・発達的な課題を抱えた方)に対して、教育機関との連携、個人情報の開示の難しさから、義務教育後の支援に結びつかず、ご家族様も義務教育後の相談場所や行政への相談方法を知りえない事から、その問題が表面化せずに長期化してしまうことも多いと思っています。
  3. 就労支援プログラムとして有償プログラムの必要性 無償でのプログラム(子ども食堂の手伝い等)はあるが、参加する人のモチベーションが上がるようなプログラムは作れずにおります。就労に気持ちが出て来ても一緒に見学をするところまでは出来るが支援員の人数の関係上、体験を一緒に行うというところまでは出来ないのが現状です。
  4. マンパワーの不足 予算がないので開拓するにも同行するにも人がいません。市独自で予算化するのは難しいと感じており、ここまでは県でここからは市の負担という形で連携していく形が出来ないかと考えています。広報に課題はあるが、支援できる人がそもそもいないので一気に支援対象者が増えても対応出来ず、口コミで人づてに支援を広げていくしか術がないのも現状です。
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